どうにか可視化したかったので土田さんの記憶をもとに木型で復元しました。
おあつらえ向きのヒノキの木っ端がありました。右のノミは現代のハイスのノミ。
エナメル塗料の実験も兼ねました。絵画材料のアルキド樹脂を使ったのですが、乾きが遅すぎて使い物になりませんでした。促進剤の類もためしてみたのですがうまくいきません。これは次の課題として、結局使い慣れたハンブロール社の塗料を使いました。
下地の塗装が終わった時点で、タガネで切り銘がしてあったというその「天」の字を土田さんに思い出して書いてもらいました。「天 國弘」の「天」です。
これは國弘の刻印。
できました。
このようにハガネは肩のアールの下端までしかはいってなかったそうです。はじめてノミにハガネを首のつけ根まで貼ったという國弘ですが、それを覆す先祖返りをみせています。
コミは初代國弘の時代特有のオベリスク型にしてみました。